奪取 上下/真保裕一

街金から金を借り、膨れ上がった借金を背負った親友を助けるため、
偽札を作ることにした主人公。
綿密に計画を練り、実行するが、なぜかその計画を知っている変なじじい。
さらなる強大な敵へと向かい、より完璧な偽札作りに執念を燃やす。
お札のプロである銀行員にも見破れない偽札を作ることはできるのか?
そして、さんざん苦しめられた敵に復讐することはできるのか?


アクションや恋愛も絡めながら、がんがんストーリーが展開していき、全然飽きさせない内容。
詳しすぎるほどの偽札を作る部分は、わからないとこもあったけど、会話や展開が、とてもテンポよく、長編だけど、サクサク読めた。
あれだけ苦労したのだから、もう少し報われてもいいような気もしたけども、
まぁあんまりうまくいく訳にもいかない内容だということかな。



真保裕一といえば、映画が話題になった頃に、「ホワイトアウト」を読んだんだけど、小説で泣いたのはこれが最初で最後(今のトコ)だ。
ていっても小説自体そんなに読んだ量は多くないが。



まぁしかし、偽札のことに関してはかなり詳しくなったと思う。
かといってこの小説のように作ろうと思ったら、たぶん資金が一億くらいはかかると思うので、そんなにお金があるのなら偽札なんて作る必要はないわけで、まぁやろうとも思わないけども。
お札がそんなにすごい技術で作られているとは、考えたこともなかったけど、当然といえば当然か。
これを読みながら、一万円札を見て確認しようと思ったけど、なぜか財布には一万円札は入っていませんでした。
んー、不思議。orz